株日記

市況と適時開示

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きょうは半導体関連の値がさ株が総じて上げ一服となったことで、全体指数も小休止となりそうなところだが、今は規格外の相場である。グロース系の銘柄はソフトバンクグループ<9984>を除いて売りに押されたものの、今度は自動車や鉄鋼、非鉄、商社といったバリュー株が一斉高を演じ、日経平均を押し上げた。14日のFOMCでの利上げ見送りが確実視される状況になったとはいえ、その程度でこうはならない。この過激な上昇パフォーマンスは、解散風がリアリティーを伴って永田町を吹き抜けたことによる。

 

そして、前述した“総選挙の株高アノマリー”だが、解散日から投票日までの期間で見た場合、過去30年間をさかのぼって、総選挙は10回行われたが、勝率は100%。民主党から政権が移行し、アベノミクス相場のスタートとなった第2次安倍内閣発足時は、解散日から2012年12月16日の投票日まで1カ月間で株価は10%以上水準を切り上げている。

 

日経平均は上昇基調を続けているものの、プライム市場の物色対象には変化がみられている。PERやPBRの割安なバリュー株に資金が還流しており、自動車セクターもその一角だ。

 

ここ日経平均の上昇が目立っているが、半導体人工知能(AI)関連などに買い人気が偏っており、グロース(成長)株の優位性が際立っていた。バリュー株に位置付けられる同社株をはじめとした鉄鋼株は、動きが鈍かったが足もとでリターンリバーサル狙いの買いを引き寄せている。

 

 個別では、為替の円安を追い風にトヨタ自<7203>、ホンダ<7267>、日産自<7201>の輸送用機器が軒並み高。

 

中国当局が景気刺激策を拡大させる方向に傾いているとの報道で日本製鉄<5401>、神戸製鋼所<5406>の鉄鋼、住友鉱山<5713>、三井金属<5706>の非鉄金属コマツ<6301>、日立建機<6305>の建機、三井物産<8031>、三菱商事<8058>の商社、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>の銀行、三菱重工<7011>、川崎重工<7012>、IHI<7013>の重厚長大産業など景気敏感セクターが大きく上昇